Sunday, December 16, 2007

メンテナンスのためにお金をかけよう

最近、歯医者にいって虫歯を治療しています。

もう少しマメに歯のケアをしておけば良かったな、と考えるのですが後の祭りです。虫歯の治療がきっかけとなってメンテナンスをすることについて少し考えてみました。

近年では、良質のものがどんどん安く購入することができるようになっています。

そのためメンテナンスの重要性は薄れてきている部分があると思います。例えば、電気製品では数年で何倍も性能が高いものが安価に販売されます。5年前くらい前だと64MBのメモリースティックが1万円くらいしていたと思いますが、今では数百円の価値もなかったり。

このような場合に、メモリースティッックのメンテナンスのために大きな費用をかけることは馬鹿げています。

一方で企業の収益性が厳しく見られるようになりコストへの意識が高まることで、メンテナンスの重要性が軽視されるようになってきたとも思います。

例えば、企業の人材。

どの会社も求人情報や、人材紹介会社にかなりのコストを支払っています。一人の社員に対して採用にあたっては100万円以上のコストを払っているところも多いでしょう。

人材紹介会社の場合は大体の相場で採用者の年収の3割が報酬として支払われますから、年収500万円の人の場合は、企業は150万円をコストとして支払っています。

しかし採用した人材のメンテナンス、例えば社員教育であったり、社員をサポートするために十分なコストをかけている会社は?となると採用にお金をかけている会社に対してかなり少ない比率になってしまっているのではないでしょうか。

正社員だけではなく、派遣社員、アルバイトにも同じ事がいえるのではないかと思います。おそらく多くの会社では

採用コスト>メンテナンスコスト

となっており、メンテナンスコストが軽視されている風潮があるのではないかと思います。

もちろんメンテナンスコストが採用コストを下回ることには問題がありませんが、メンテナンスの重要性がどれだけ認識されているかが重要となってきます。

そうしたことが、社員の短期での転職、流出や、社員のモラル低下による事件(偽装など)にも少なからず影響を与えているはずです。

メンテナンスはすぐに目に見える効果がでてくるわけではありませんが、歯磨き同様、正しい状態に物事を動かしていく上で不可欠となるわけです。

ウェブサービスを例にみてみると、サービスの立ち上げ時にはお金をかけるが運営時には費用をかけないというケースは多いかと思います。

もちろん月々の支出に対して、極力出費を抑えるというのは大事なことです。

一方で、定期的にユーザーの満足度を保ち、ユーザー離れを防ぐという観点からは
メンテナンスという行為は無視できないものだと思います。

例えばブログサービスでいえば、定期的に壁紙を提供していく、ということがあるかもしれませんし、ビジネスブログでいえばブログを立ち上げるよりも、ブログを運営して盛り上げていくためにコストを十分にかけるといったことがあります。

その他に、あすなろブログの増田さんが書かれているような、シンプルな物をもたない暮らしを実践する上で、使い捨てではなく使い回しの暮らしをしていくためにメンテナンスへの意識をあげることは重要でしょう。

お部屋も心もすっきりする 持たない暮らし
お部屋も心もすっきりする 持たない暮らし

コスト=お金であるとは限らず、どれだけケアのために時間を裂く事ができるかというふうに考えることもできます。人材のメンテナンス、物のメンテナンスのためにはお金以上に、どれだけ心配りができるかのほうが重要なことも多いでしょう。

大掃除をする年末は、そんなメンテナンスへの意識を高める上でも良い時期なのかもしれません。

まずは人脈のメンテナンスのために、楽しんで忘年会や新年会に参加してみようと思います。

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