ブログ界隈で定期的に起こる議論として「脱日本、海外を目指せ」というものがあります。
kensuuさんとchikirinさんがそのようなテーマでブログを書いてちょっとした話題になっています。
世界に通用するサービスを作りたいなら日本で流行らないと
最初から世界へ
個人的にはどのようなプロセスを経たにせよ、どんどんと海外を視野に入れたサービスが出てきて欲しいなぁ、と思っていますし、そもそも日本と海外を区別している時点で負けなんじゃないかなと(フランスとオランダは、東京と北海道の違いぐらいしかないというぐらいの認識)思ってもいたりするのですが、日本のウェブサービスが海外に展開していない、できていない理由は詰まるところ4つくらいに集約するのではないかと思っています。
1.日本語で提供されていることが独自性である
2.日本以外に展開していくノウハウ、人材、リソースがない
3.インフラの有無や市場の特異性(モバイルサービスなど)
4.1と2の3の全てや、それらの組み合わせ
1.日本語で提供されていることが独自性である
まず日本語で提供されていることが独自性である、というものは結構すぐに思い浮かべられると思います。
ブログサービスや、ソーシャルブックマークサービスなどがこれにあたるかと思います。海外でもすでに他のプレイヤーが類似のサービスを提供しており、日本語以外でサービスを提供する必要性が少ないサービスです。
2.日本以外に展開していくノウハウ、人材、リソースがない
ふたつめは、日本以外に展開していくためのノウハウ、人材、リソースがないというもの。
英語化したサービスが流行らないという場合には、元のサービスがそもそもダメな場合はどうしようもないです。ただ、そのサービスを普及させるための十分なノウハウ(マーケティング能力や、ローカライズ能力)、それを実行していくことができる人材、そして新規市場を開拓していくための資金や人的リソースがないということが往々としてあるのではないでしょうか。
ノウハウや人材不足には、海外市場を開拓することにチャレンジしてきていないため、そういった人材がそもそも生まれてくる機会がないということも含まれるかと思います。またやればできるのにやっていないということもあるかもしれません。 やろうとしないということを含めてノウハウ、人材がないということです。
資金がない・・・これは解決が難しいことのひとつですが、アマゾンなんかは上場益を得ることができた結果日本事業を立ち上げることができたように思います。
人材、資金の両方を得るために、ヤフーがソフトバンクと手を結んだようにジョイント・ベンチャーを設立するという大掛かりなものもあれば、自分たちのサービスをオープンソース化したり、海外のパートナーにライセンスするといった方法も 考えられます。
3.インフラの有無や市場の特異性(モバイルサービスなど)
これはおもに日本のモバイルサービスが当てはまるかと思います。Smartphone以外でのネットサービスがユーザーに普及していない状態だと市場も立ち上がりようがありません。モバゲーが日本でブレイクしたのもKDDIがwinで定額制をスタートさせたという時流をうまくとらえたことがひとつの大きな要因となりました。
4.1と2の3の全てや、それらの組み合わせ
最後はこの3つによる組み合わせ。
3の部分は自力でどうこうするのは難しく、1に関しては海外市場を開拓する意味があまりないか、開拓するのであれば日本語サービスであるという以外の強みをしっかりと付けなくてはいけません。ここはkensuuさんが書いている日本で流行らないとに繋がる部分だと思います。
2の部分をしっかりと意識していないケースが多いと思うんですよね・・・。
セカイカメラなんかは海外イベントTechCrunch40で注目を集めて、日本で流行ったという事例ですが、もう少し海外を貪欲に利用するくらいの気概が多くてもいいんじゃないかと思っています。まずは海外のTech系イベントで自分たちの事例を紹介することから始めてみてもいいんではないでしょうか(そうすると必然的に、サービスも英語化しておくか?ということになると思います)