Tuesday, November 20, 2007

Amazonの電子書籍事業:なぜデジタルコンテンツ販売に取り組むのか?

Amazonのワイヤレス機能付きの電子ブックリーダーが発売され話題になっていますね。

Amazon、ワイヤレス機能つき電子書籍リーダー「Kindle」発売

アマゾンのCEOジェフ・ベゾスのインタビュー記事が中々面白いです。
ベゾスに聞く、KindleのQ&A

また同じTechCrunchで動画も公開されています。
Kindle Images and Video
kindle-images-and-video.jpg

 記事に投稿されたコメントを見てみると動画や画像を再生・表示ができないのが残念といった声が多いようです。

Amazon.comのトップページにはベゾス氏のメッセージも掲載されており、かなりの意気込みでのこの新規事業に取り組んでいることがわかります。
Amazon.comのトップページ
www.amazon.com.jpg
ジェフ・ベゾス氏のメッセージ
Jeff_letter_narrow._V5047014_.png

内容を簡単にご紹介すると、
アマゾンはこのプロジェクトに3年以上費やしており手に持ったときに存在感を感じさせない製品を考えてきたこと。

無線であるためベッドにいても電車にのっていてもどこでも本を読めること。

また携帯で使われている無線技術を利用することによりWiFi HotSpotを探したりしなくてもいいし、携帯のように月額の費用を払ったり年間契約を結ばなくても良い。

このように製品の魅力を伝えています。
 

今回のニュースは電子書籍販売事業ですがアマゾンは今年iTunes Music Storeに対抗したMP3の販売サービスも開始しています。

関連記事:
AmazonがiTunes Music Storeに対抗するMP3販売サイト開始。早速使ってみました。

このようにアマゾンがデジタルコンテンツ販売に積極的に取り組む理由として、二点考えられます。
・デジタルコンテンツには在庫管理コスト、物流コストが不要
・デジタルコンテンツは既存商品よりも高い利益率が設定可能

通常、書籍などの場合は在庫を管理するための倉庫や物流センターの構築が必要となりますが、こういったコストがデジタルコンテンツの場合は不要となります。アマゾンの場合は購入料金が米国では25ドル、日本では1500円以上は送料無料となっていますが、この場合にアマゾンが負担している送料もデジタルコンテンツの場合は不要です。

またデジタルデータは製造コストが安いため(一旦データを制作してしまえば無料でコピーが可能)、利益率の高いビジネスが可能となります。

法律と権利者との契約関連の問題がなければデジタルデータの場合、物流コストを考えずに世界中に同一コンテンツを販売することも可能です。

さらに既存の書籍、CD、DVD販売が、電子書籍、MP3、動画ダウンロードに置き換わってしまうのではないかという危機感もあってのことでしょう。

Goolgeブック検索など競合となりうるサービスの動向なども影響しているのかもしれないですね。

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