Thursday, November 29, 2007

Google Androidについて資料を作成中。

今日行われるOBIIという勉強会にて、Google Androidについて取り上げます。

そこでの簡単なAndroidに関する現状と展望の資料をつくっているまっ際中なのですが、書きたい事が満載で難儀しています。

如何に濃く、シンプルにまとめるか。

ブログもそうなのですが、最近書きたい事が多いものの、中々筆が進まずに困っています。

こちらのほうでも、後でまとめた内容や、勉強会の様子についてご報告できればと思います。
 

Monday, November 26, 2007

RTCブログ限界論に行ってきました:Google Adsense限界論。

エントリが遅くなってしまいましたが、先週の金曜日に行われたRTCのブログ限界論にいってきました。

rtc.jpg 

後ほど(時間があれば)まとめをアップしたいと思いますが、様々なお話をききながら感じたのがGoogleのAdSenseがブログにとってネガティブな方向に作用し始めているのでは?ということ。

本来、ブログを書くためのインセンティブとして働いていたコンテンツマッチ広告ですが、良い記事を書くブログほど定期的な読者が多くコンテンツマッチ広告を設置していたとしてもあまりクリックされない状況があるのではないか、と想像しています。

懇親会の席でdan kogaiさんが、AdSenseよりもアマゾンのほうがはるかに収益が多いというお話をしていましたが、リテラシーの高い読者が多いほど広告のクリックが下がるのではないかという仮定はそうまとを外れていないのではないかと感じています。

逆にコンテンツマッチ広告やアフィリエイト広告の存在により、内容よりも収益を目的としたブログ、いわゆるスパムブログが増加しているといえるのではないでしょうか。

当初はブログを増やすきっかけとなっていたコンテンツマッチ広告ですが、今やスパムブログを成立させ、増加させていくための原動力になっているように感じています。

この流れを調整していくための新たな仕組みがもしかしたら求められているのかもしれないですし、ブログの限界ではなくGoogleのコンテンツマッチ広告の限界が見えてきているとも言えるかもしれません。

Wednesday, November 21, 2007

モバイルウェブサービスはなぜ日本で成功したか?

日本ほど携帯のウェブサービスが成功している国は他にはあまりありません。

なぜ日本でモバイルウェブサービスが成功し、他の国ではそれほど普及していないのか?

様々な原因が考えられると思いますが、私はその一つとして
「日本語だったから」

ということが理由のひとつとしてあるのではないかと考えています。

 

携帯の画面ではPCに比べて圧倒的に少ない情報量を表示することしかできません。

特にi-modeがスタートした当初は全角横8文字、縦8文字しか表示することができませんでした。

この限られた表示領域でも日本語の場合は、漢字があるため少ない限られた文字数でも工夫次第で必要十分な情報を伝達することが可能です。

英語の場合では、半角16文字だと表示できるのが2、3単語、場合によっては1単語しか1行に表示できないほか表音文字であるため情報を圧縮することが困難です。

YOUUと省略して表記したり、ASAP(as soon as possible)などの表記を工夫して使っても情報の圧縮には限度があります。

また英語の場合は、単語の途中で行を折り返すことができないため表示できるスペースがあまっていても単語が長ければ次の行にうつることになります。(音節で区切ることができますが自動的に区切ることはできません)

日本語の場合は文章中のどこでも改行することができるため表示領域をフルに使って情報を伝達することができますが、英語の場合はスペースを含めて有効活用していない領域を必ず消費することになります。

そのため携帯の画面で伝達可能な情報が日本語に比べてかなり制限されることになります。

特に不利になるのが携帯の縦長の液晶です。

横幅が狭いと英語の場合はどうしても文章を改行する頻度が多くなり1行で表示できる単語が限られてくるため有効活用できない行末のスペースの割合が多くなります。

狭いスペースで多くの情報を記入するためには縦長の液晶よりも横長の液晶(PSPのような液晶)が英語の場合は適しているはずです。

アメリカを中心にブラックベリーが人気あるのも、横幅があり英語の表示に適した液晶を備えているからということもひとつの要因としてあるのではないかなと考えています。

Tuesday, November 20, 2007

Amazonの電子書籍事業:なぜデジタルコンテンツ販売に取り組むのか?

Amazonのワイヤレス機能付きの電子ブックリーダーが発売され話題になっていますね。

Amazon、ワイヤレス機能つき電子書籍リーダー「Kindle」発売

アマゾンのCEOジェフ・ベゾスのインタビュー記事が中々面白いです。
ベゾスに聞く、KindleのQ&A

また同じTechCrunchで動画も公開されています。
Kindle Images and Video
kindle-images-and-video.jpg

 記事に投稿されたコメントを見てみると動画や画像を再生・表示ができないのが残念といった声が多いようです。

Amazon.comのトップページにはベゾス氏のメッセージも掲載されており、かなりの意気込みでのこの新規事業に取り組んでいることがわかります。
Amazon.comのトップページ
www.amazon.com.jpg
ジェフ・ベゾス氏のメッセージ
Jeff_letter_narrow._V5047014_.png

内容を簡単にご紹介すると、
アマゾンはこのプロジェクトに3年以上費やしており手に持ったときに存在感を感じさせない製品を考えてきたこと。

無線であるためベッドにいても電車にのっていてもどこでも本を読めること。

また携帯で使われている無線技術を利用することによりWiFi HotSpotを探したりしなくてもいいし、携帯のように月額の費用を払ったり年間契約を結ばなくても良い。

このように製品の魅力を伝えています。
 

今回のニュースは電子書籍販売事業ですがアマゾンは今年iTunes Music Storeに対抗したMP3の販売サービスも開始しています。

関連記事:
AmazonがiTunes Music Storeに対抗するMP3販売サイト開始。早速使ってみました。

このようにアマゾンがデジタルコンテンツ販売に積極的に取り組む理由として、二点考えられます。
・デジタルコンテンツには在庫管理コスト、物流コストが不要
・デジタルコンテンツは既存商品よりも高い利益率が設定可能

通常、書籍などの場合は在庫を管理するための倉庫や物流センターの構築が必要となりますが、こういったコストがデジタルコンテンツの場合は不要となります。アマゾンの場合は購入料金が米国では25ドル、日本では1500円以上は送料無料となっていますが、この場合にアマゾンが負担している送料もデジタルコンテンツの場合は不要です。

またデジタルデータは製造コストが安いため(一旦データを制作してしまえば無料でコピーが可能)、利益率の高いビジネスが可能となります。

法律と権利者との契約関連の問題がなければデジタルデータの場合、物流コストを考えずに世界中に同一コンテンツを販売することも可能です。

さらに既存の書籍、CD、DVD販売が、電子書籍、MP3、動画ダウンロードに置き換わってしまうのではないかという危機感もあってのことでしょう。

Goolgeブック検索など競合となりうるサービスの動向なども影響しているのかもしれないですね。

Sunday, November 18, 2007

アリエルネットワークのオフィスツアーに行ってきました:フォトレポート

あすなろブロガーの大谷さんや、徳力さんが働かれているアリエルネットワークのオフィスツアーに行ってきました。

アリエルネットワーク
www.ariel-networks.com.jpg

ariel_network00.jpg 

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受付に飾ってあった模型。
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わきあいあいとした雰囲気でお話をきいてきました。
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 デスクスペースはこんな感じ。
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他の会社のオフィスをみるのはいつも新鮮な気持ちになります。
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おびただしい技術書の山。バランスボールは最近どこにいっても目にしますね(笑)
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 ボトルキャップの山が隅にありました。

ということで、とても楽しいひとときを過ごすことができました。ありがとうございました。
 

RubyとSunの取組みについて Tim Bray氏の講演:Web2.0 EXPO

ブログとビジネス/Enterprise2.0 Tim Bray氏の講演:Web2.0 EXPOの続きです。

Tim氏:
Web2.0について、そして特にブログとビジネスの関わりについて話してきたが、サンは技術の会社なので、Web2.0の背景の技術にも興味がある

サービスをつくる人は2つのグループにわけられる
Civilians(一般人)と、Developer(開発者)
両方が成功者となりうる
・Amazon、Ebayはビジネスパーソンが、
・Google、Yahooは技術者がたちあげた
Web2.0ではPHP、Rails、Django、Ajaxなどにより誰でもdeveloperになれる時代となった。

サンが行っているのは、
・Solaris上でのLAMP技術のサポート
・NetBeansとGlassFish SolarisでのRubyとRailsのサポート
・JMakiという素晴らしいAjaxのツールキット
・Try and Buyによるスケーラブルで効率的なウェブサーバー

そしてWeb2.0のサービスを行う上で開発者の懸念となるポイントに以下のようなものがある。
concern01.jpg
スケーリング:サービスが大きくなっても、サービスを維持できるか
メンテナンス性:メンテナンスのためのコスト
Time to Market:リリースするまでにかかる時間
Integration:異なる言語をどのように結合するか
Concurrency : 平行処理
Tooling、Javaとダイナミック言語

ビジネスの視点でこの中で、重要なのは2つ
答えを出す前に、Rubyについて話をしてみたいと思います。

Ruby on Rails
非常に影響力がある
・今年のRuby Conference 1600人のチケットが売り切れ
・非常に熱気、活気がある場
10年前のJava Conferenceのよう
・技術が重要。でもさらにコミュニティーが重要
 Railsは良い技術だが、さらにすばらしいコミュニティーを持っている
 Railsを作ったのはDHH(デンマーク人で、シカゴにすんでいる)
 彼は、サンが敵だと考えていた→サンのRailsへのと取り組みをみて考えを変えた

Rubyは日本から世界に輸出された最初のメジャー言語のひとつ
 
なぜRuby on Railsがポピュラーか?
(ここで以下のスライドが示されました)
ruby_and_rails.jpg
Happy developersこれがとても重要。ITの未来はCEOでもなく、CTOでもなく、エンジニアによって生み出される。開発者が何に興味をもっているかが分かれば、ITの未来がわかる。
REST:Google、Amazonも利用している新しいアーキテクチャ
MVC : Model View Controller (Ruby on Railはこの3つのコンポーネントを扱う)
Don't Repeat Yourself
:(Rubyの設計思想の一つで、コードをコピーしたり、繰り返したりしないことで、一カ所に変更を加えればコードの他の部分を修正する必要がくななる)メンテナンスのコストが削減される
Convention over Configuration : RailsはウェブとDBでしか使えないが、その目的において非常に優れている
Less code : より少ないコードでの開発を実現

なにが開発において一番重要か。サンが一番懸念していることでもある
最も重要なのは、Time to Market(市場に出すためにかかる時間)とメンテナンスのしやすさ

Time to Market:
3ヶ月かかるサービスと、9ヶ月かかるサービス
後からでてくるサービスがより質が高くても、早く出すことに価値がある
→そのほうがコミュニティーを構築する時間があるから
メンテナンス性
 メンテナンスにどれだけコストがかかるのか。どれだけそのコストを削減できるか。Web2.0ではサービスをできるだけ早く、安く改善し続けていくことも重要。

Railsはこの二つの観点で優れている

サンはまつもとゆきひろ氏にハードウェアでの支援
JRubyの実装
東京大学のRuby研究を支援している
東京大学のRuby研究を支援
といったことを行っている

最後に、コミュニケーションの未来はどうなるのか?
歴史上のコミュニケーションは99%が「一人から多数へ」であった
そして、電話がうまれた(二人のみが会話できるように)
それからSMS,メール、IM、IRC、ブログ、RSS、twitterがでてきている

これで全てなのか、それとももっと新しいものがでてくるの?
それは分からないが、今までにない全く新しい時代なのは確かだ


ということで、かなりRubyについて意識をされた講演でした。海外の方が、日本をRuby発祥の地としてリスペクトされているのを感じることができ、Rubyの世界的人気を改めて認知させられました。

Web2.0論から始まって、ブログとビジネスの関係、そしてWeb2.0の開発言語に求められるものと、Rubyについて、と多岐に渡る来い時間を過ごすことができました。

Tim_Bray1115.jpg

久々に日本に来れて嬉しかったというTim氏。冒頭では、ヨドバシで買ってきたというキャノンのデジタル一眼で聴衆を撮影していました。

Saturday, November 17, 2007

ブログとビジネス/Enterprise2.0 Tim Bray氏の講演:Web2.0 EXPO

Web2.0とは何か? サンのTim Bray氏の講演:Web2.0EXPO
の続きです。

・重要なのは、共有している、ということ
・情報の流れは「少数から大衆へ」から「多数から多数へ」

という話がありました。

tim_bray.jpg
サンもこのWeb2.0で起こった情報の流れに参加しているということで、

先ほど紹介のあったサンの社員ブログ
blogs.sun.com
blogs.sun.com.jpg

そして
waht_sun_is_doing.jpg
・社員がブログに参加している
・CEOをはじめその数は3000人
・動画をYoutubeにアップして公開
これによってパブリックイメージが向上し、それまでは顔が見えない大企業だと考えられていたサンのイメージを大きく変えることに貢献したそうです。

また、社員がブログに参加することにより情報を発信すること以上に、
世界中の人々から意見を聞くという能力を得ることができた
・良いアイディアを持った、賢い人々は社外にいる
・どうやって、そのような人々とコミュニケーションをとるか
・ブログによってそのような人々と交流ができる
ということを会社としてブログに取り組む意義として紹介していました。

そして、

人々の中には一部情報を発したい人がいる。
サンではブログを書く事が推奨されており、自由だが、そのような環境で社員の5%が日常的にブログを書いている。
この数が多いか少ないかは分からないが。

との事。5%で3000人ということですね。
ブログを書いているのが、上記の環境で5%という数字は少ないような気もしますが、この数字には含まれない社外でブログを書いている人もいるでしょうし、また会社のオフィシャルのブログとなると例え推奨されていても書きづらいものかもしれませんね。

会社のブログではなく、個人のブログだから参加しやすい、始めやすいということがあるのかもしれません。

続けて

Web2.0以前は、少数の人しか情報が発信できなかった。
デジタルデバイトでまだ情報発信をできない人がいるが、モバイル、OLPCなどの取り組みがなされている。


 sun01.jpg
そのときの説明に使われたのが、こちらの図。

情報を発信したい人のうち、以前は実際に情報を発信することができたのが、
・ジャーナリスト、小説家などのごく一部
それがブログによって、大きく広がり、まだデジタルデバイトにより情報を発信できない人が半数以上いるものの大きく状況が変化したとのこと。

そして、

アルファブロガーの影響力は新聞や、テレビチャンネルのような影響力を持つようになってきているが、多数のブログにはあまり多くの読者がいない
しかし、
15人の人しか読んでいなくても、それを読んでいるのがどういう人かが重要。
特別な技術に関して、理解できる人が100人しかないなくて数十人の人がサンのブログを読んでいれば、それはとても重要。

といことで、ブログの重要性はPVだけでははかることができない、ということが良く理解できました。情報を発信することで、興味を持つ可能性がある人に読んでもらえる機会を提供できること、これがブログの大きな魅力のひとつですよね。

例えブログの読者が一人だとしても、その一人が自分が想いを伝えたい人であれば、それだけで十分かもしれないわけです。

続けて、
・ブログはとてもビジネスに重要
・たとえば、金融。情報は非常に重要。
という話があり、
Web2.0に取り組むためのコストはとても低い
・メッセージを直接発して、直接ユーザーと対話できるメリットは業界や企業を問わず、非常に大きい

企業が情報発信をすることが可能になったこと、そしてブログによる情報発信がどの企業においても非常に重要であることを力説されていました。

上記にもあった、世界中の人々から話を聞くことができると、社外の人脈と交流できるがその大きな意味ですね。

Enterprise2.0の時代がまさに今きているというわけです。

そして、

「全員から全員へ」という情報の流れが大きな変化をもたらしている。
この流れに逆らうことはできない。
一人から多数へ情報を発信していく試みではなく、ユーザーをコミュニティーに参加させて情報発信をしてもらう試みが重要。

 ということでそのためのツール、メディアとしてのブログがあるということ。
さらに、

人々は会話に参加するが、スピーチは聞かない
ということで、示唆に富んだ言葉が多くありました。

 

続けて日本での講演ということで、Rubyについて、SunのRubyへの取組みについて話が続きました。

以下のエントリに続きます。
RubyとSunの取組みについて Tim Bray氏の講演:Web2.0 EXPO
 

Web2.0とは何か? サンのTim Bray氏の講演:Web2.0 EXPO

先日参加したWeb2.0EXPOの講演の中で一番面白かったのが、SunのTim  Bray氏の講演でした。

過去記事:Web2.0EXPOにいってきました:ティム・オライリー氏とJoichi Ito氏の対談 

Tim Bray氏はSunのWeb TechnologiesグループのDirector。
ご自身でブログも書かれています。

Tim Bray氏のブログ:ongoing
tim_bray_ongoing.jpg

まずはWeb2.0とは何かということから話がはじまりました。

Tim Bray氏: Web2.0。これについては非常に長い時間議論することができます。

そこでまずは(Web2.0について)いろいろな例をあげていきたいと思います。


Flickr
 
flickr.jpg
del.icio.us
del.icio.us.jpg
・ブログ 

世界で書かれているブログのうち1/3が日本語ですよね。余談ですがblogs.sun.comというサンの社員のブログがあります。

blogs.sun.com
blogs.sun.com.jpg 

 


サンで働いている人は誰でもパーミッションを得ることがなくここで自由にブログを書くことができます。
youtube.com
jp.youtube.com.jpg
last.fm
www.last.fm.jpg
facebook.com
www.facebook.com.jpg
Facebookは人生をシェアするためのサービスです。

twitter.com
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最大140文字しか送れないサービスです。最初出てきたときは変な(weired)サービスだと言われていましたが、とても面白いです。 

 


ご紹介したこれらのサービスの多くがRSSフィードをはいていたり、モバイルに対応していたりしますが、これらはただの技術です。

重要なのは、共有している、ということ

 画像を共有する、動画を共有する、人生を共有する、イベントを共有する、
 成功しているサービスはすべて何かを共有しています。

かつては情報の流れは少数から大衆へというものでした。
今は、多数から多数へと情報が流通しています。

情報の流れが大きく変化しています。

この後、ブログとビジネスの関係、Enterprise2.0についてTimは語っていきます。
以下のエントリに続きます。
ブログとビジネス/Enterprise2.0 Tim Bray氏の講演:Web2.0EXPO
 

Thursday, November 15, 2007

Web2.0EXPOにいってきました:ティム・オライリー氏とJoichi Ito氏の対談

今日は、終日Web2.0 Expoに行ってきました。

Web2.0 EXPO 
web2expo.jpg 

ニュースサイトでティム・オライリー氏とJoi  Ito氏の対談や、mixiの笠原さんの講演が記事になっています。

「日本はWeb 2.0を飛び越すかも」--ティム・オライリー、伊藤穣一と語る
 mixiはなぜ、独り勝ちできたのか 笠原社長が語る

上記の二つの講演にも参加したのですが、個人的にはティム・オライリー氏とJoi Ito氏の講演はそれほど盛り上がらなかったのかな、という印象。

その中で印象に残ったやりとりが、

オライリー氏の

Japan may bypass web2.0 revolution and shift to mobile revolution.

日本はWeb2.0革命を通り越して、モバイル革命にシフトするのかもしれない。

 との発言。

それに対してJoi Ito氏が、

Innvoation starts at U.S. come to Japan and localized to mobile market.
イノベーションが米国で起きて日本にやってきたときにモバイルマーケットにローカライズされている

 

とこたえていました。

その一つの例として、携帯のGPS機能で仕事を探している暇な人と、仕事をして欲しい人をマッチングさせるおてつだいネットワークスがあげられていました。

 

おてつだいネットワークス
otetsudai.jpg

また記事に載っていなかったやりとりとして、Joi Ito氏の「日本でもっとも目が肥えているのはコンシューマー」という話に続き、

 U.S. make products generalized. Japanese make specialized procuts.アメリカは一般化された商品を制作していくのに対して日本は特化された商品を作っていく。
というコメントがとても印象に残りました。

アメリカはフォーマットとなる商品、標準化された商品をうみだしていくのに対して、日本は細部にこだわったニッチであったり、高品質な商品をうみだしていくという風にとらえてもいいのかもしれません。
 

笠原さんの講演も残念ながら、それほど新鮮味のある話は無いように感じました。(参加していたのは最初と最後で、途中抜け出して小川浩さんの講演をきいていましたが)

代わりに個人的に参加した中で特に面白かったのが、
・サンのTim Bray氏
・リクルートのメディアテクノロジーラボ
・チームラボ猪子社長
の講演。

この3つの講演のほうが、得るもの、刺激的な内容が多いように感じました。

この後のエントリで、ご紹介していきたいと思います。
Web2.0とは何か? サンのTim Bray氏の講演:Web2.0EXPO

ほぼ日手帳から乗り換え:今年もMOLESKIN手帳を買いました。

ほぼ日手帳を2年使って今年はMOLESKINの手帳に乗り換えていたのですが、来年の手帳も今と同じMOLESKINの手帳を使うことにしました。

過去記事:
ようやく今年の手帳を買いました。 

ほぼ日手帳2008
honbonichi.jpg

ほぼ日手帳は、非常に使いやすかったのですが、一方で、
・カバーを含めて、厚み、大きさがかなりある
・ページ下部にある、「今日の言葉」やミニカレンダーのスペースがもったいない(ここは、ほぼ日手帳の楽しいポイントでもあるのですが、このスペースを設けるよりも、その分、スペースを削ってコンパクトにして欲しいと感じていました。)

今年から使いはじめたMoleskin手帳の下記のタイプですが、

Moleskine Pocket Diary Daily 2008 (Kalender)
Moleskine Pocket Diary Daily 2008 (Kalender)
 

・ほぼ日と、同じ1日1ページ。
・サイズ的にはほぼ日手帳本体を縦、横それぞれ1センチほど短くした感じ
・ほぼ日手帳と同じように、左端に、時刻の数字がふってある
(でも、日曜には時間がふっていないという遊び心あり。)
・裏表紙の裏には、ちょっとしたものが入る紙ポケットつき
・取り外し可能な、アドレス帳もついている。
・初めの数ページには、各国都市の国番号や時差、欧米の服や靴のサイズ早見表など、旅行中などに便利な情報も掲載。

moleskine3.jpg

下にあるのがほぼ日手帳。右上の端で両方の手帳をあわせています。記入スペースがほぼ同じで、縦・横ともにコンパクトに。少しの差ですがほぼ日のほうはカバーを入れるとかなり大きくなりジーンズのポケットにはとても入りませんが、MOLESKINのほうは楽々入ります。ただ厚みはMOLESKINのほうが5ミリ以上ある感じ(本体のみの比較で)

なによりも、
・手帳とカバーが一体となっているモールスキンならではの構造。(フランス語発音だとモレスキン)表紙を閉じておくためのゴムバンド

とにかくこれが非常に便利。カバーがいらないだけではなく、使わないときは表紙についているゴムバンドによって、手帳がしっかりと閉じた状態に保たれます。

ペンも写真のように、表紙が厚いので、ペンのクリップをひっかけておくことができます。

moleskin.jpg 

シールを貼ってみて、ちょっとポップな感じにして使い倒しています。

一方で、ほぼ日の革カバーにも違った魅力があるので、再来年は2年越しでほぼ日に戻るのかも・・しれません。今のところはコンパクトなMOLESKINのほうが気に入っています。

今年は、さらに限定カラーの赤が登場しています。
Moleskine Large Red Diary Daily 2008 (Kalender)
Moleskine Large Red Diary Daily 2008 (Kalender)


公式サイトにてMOLESKINの特徴や、歴史などが詳しく説明されています。

MOLESKIN - STYLE
moleskin_style.jpg

Monday, November 12, 2007

文系のためのJAVA入門書

Javaのことを概念的に理解できるようになろうと、Javaの入門書を買ったり、かりてきてちょっと読んでみました。

1冊めは、
まるごと図解 最新Javaがわかる
まるごと図解 最新Javaがわかる
私自身は、95年のJavaのデビューと同時に、大学の仲間うちで「Javaが書けると、HP制作のバイトがかなり儲かるようになる」という話に色めきたって、インストールしてみたものの、当時Macをメインで利用していた私は、いろいろとつまづき、またネットワークを前提とした言語というものがイマイ
チ理解できず、またJavaもすぐにはブームにならなかったためあえなく挫折したのですが(動機が不純だったため長続きせず)、今回この本を読んでみて、ようやくJavaがどういう概念を持ち、どういった方法で動いているのかが理解することができました。

コーディングをされない文系の方、Javaを概念的に理解されたい方にお薦めの良書です。Javaについて全体像を理解しておきたい、エンジニアの方にもお薦めかと思います。古い本ですが、原則的なことが分かりやすく書かれていますので、内容には全く問題がないかと思います。

コーディングの章も設けてありますが、コーディングをしなくても読むだけで理解できるような構成になっていますので、時間が無い方や、コーディングに抵抗があるかたにも良いかと。

サーブレットだとか、サンドボックスだとか耳にしたことはあっても、理解していなかった言葉の意味がようやく理解できました。

クラスのインスタンス化って、そういうことだったのね、とか。理解できる話が増えた気がします。

2冊めは、
世界でいちばん簡単なJavaのe本―Javaの基本と考え方がわかる本
世界でいちばん簡単なJavaのe本―Javaの基本と考え方がわかる本
こちらは実際にコーディングをしてみましょう、という優しいJavaの入門書。
とりあえず、動かしてみる、というレベルで満足してみたい方には手にとってもいいかと思います。逆に本格的にプログラミングに取り組みたい方には向いていないでしょうね。

順番としては、1冊めを読んでから、この2冊めに取り組んでみるとスムーズにいくのではないかと思います。

 Listening: Sweet Rumors from Love Letter Original Soundtrack
Love Letter Original Soundtrack
Love Letter Original Soundtrack

Sunday, November 11, 2007

Web2.0のコモディティ化

ちょうど3ヶ月前に、Web2.0は終了しました。というエントリを書き、その中で


もちろんWeb2.0が一過性のブームということではなく、ユーザー主体の情報発信というトレンドや、関連技術が一部ではすでにコモディティ化しており、
イノベーションの領域が、技術的な要素に加えて、マーケティング、ビジネス化の要素へとシフトしているといっていいと思います。

 ということを書いていたのですが、先週この動きが進行中だな、と感じさせる記事がいくつかありましたので、ご紹介したいと思います。

 

最初は、シリコンバレーで投資業務に携わられているDaveさんの記事。

技術で稼ぐかサービスで儲けるか:Dave's Blog
post.jpg


一般的に、テクノロジーだけをやっていても、技術PlayerとしてScale感を持った儲け手段を見つけるのは容易ではない。一方で、サービスだけをやっていても、中期的には自社ならではの特徴を出す余地は往々にして限定的。

どのようにして、イノベーションとマネタイズを両立させるか。それが問われているのが良くわかります。

 

次のニュースはより直接的な現象。

米ベンチャーキャピタル,Web2.0新興企業にそっぽを向き始めた:media pub

65144250.jpg

シリコンバレーの有力ベンチャーキャピタルであるKPCB(Kleiner, Perkins, Caufield &
Byers)はWeb2.0新興企業への投資を止めた。KPCBのパートナーのRandy
Komisar氏は,「我々はWeb2.0企業への出資に全く関心を持たない」とまで言い切っている。また,VC業界全体でも明らかに,Web2.0に消
極的に姿勢を見せているという。

業界の勝負はGoogle, Facebookなどマネタイズ手法を確立しているか、マーケティング力があるところにしぼられてきています。

 

さらに、過去記事で指摘していたGoogleや、マイクロソフトによるアテンションをマネタイズしていくための取組みとしての広告事業の買収ですが、AOLがコンテンツ・ターゲット広告の会社を買収したことがニュースとなっていました。

AOLがQuigoを買収へ,オンライン広告事業Platform Aを強化


米Time
Warner傘下のAOLは米国時間11月7日,コンテンツ・ターゲット広告の米Quigoを買収することで両社が合意に達したと発表した。これにより
AOLは,自社および他社のネットワークで提供するコンテンツ連動型広告の強化を図る。なお買収金額については明らかにしていない。 

 

またソーシャルニュースのDiggが主要メディア企業によって買収間近との記事もでてきています。

Diggに買収話--3億ドルで合意間近とのうわさ 


Valleywagは米国時間11月7日午後、ある「主要メディア企業」がソーシャルニュースサイトDiggを買収するため3億〜4億ドルを支払うことで合意間近だと報じた。

 

着々と潮の流れが変わってきているようです。

Friday, November 9, 2007

今日のクリップ:ペパボと、Facebook Adsと、Androidについて。

大橋さんの今週のスライスや、増田さんの今週の「今日、やったこと。」をまねて先週のクリップという、先週クリップしたニュース、トピックスを紹介してみようと考えていたのですが、今日は、話題満載だった昨日のクリップを紹介してみようと思います。 (本当は、昨日のクリップですが、語感がわるいので、今日のクリップにしてみました。)


■ペパ研お産合宿

osan.jpg
ペバボならではですけど、ここまでオープンするか、っていうくらい気持ちのいいオープンさ。開発合宿の様子がリアルタイムで中継されていきます。ペーパーボーイはやっぱり面白いです。合宿は今日から開催です。

■Facebook AdsはGoogle Adsenseを超える究極のターゲティング広告?:ワークスタイル・メモ
facebook_ads.jpg
Facebook Adsは今週前半のグーグルのOpenSocialがかすんじゃうくらい、意欲的な試みですね。

下記の友人連動型広告、という記事も納得です。

友人連動型広告:シロクマ日報
shirokuma.jpg

Facebookはgmailで登録したのですが、gmail内のアドレス情報をインポートして、アドレス帳内のFacebookユーザーに自動的に友達登録リクエストを送れるという機能付でした。

うまくネットワークが広がるような工夫が随所でなされています。
しばらくFacebookいじってみます。

■グーグルAndroidは「局地戦」と見る、電話屋の見方
android.jpg
前々職の業界のことなので、これには大きく同意。
グーグルのOpenSocialも意外と尻すぼみに終わってしまうかもしれません。

協業や連合を組むことも大事ですが、とはいえVodafoneとWarnerBrosが提携しても何も成果がうまれないのを目にしたり、他社とJVを設立しても箱だけつくって、魂入らずという状況に多く現場で関わってきました。本当に力のあるプロダクト・サービスがうみだせるかが肝心かと。

そういう点では、アップルはやっぱりすごいなぁ、といつも思ってしまいます。

Thursday, November 8, 2007

FacebookのWhere I've Beenが面白い。

おくればせながら、Facebookが話題になるようになってきたので、Facebookを始めてみました。

Facebook
facebook.jpg

 非常によくできていますね。いろいろなキーで友達が探せたり、ネットワークが広がったりコンテンツが増えていくように様々な工夫が施されています。

SNSには少し閉塞感を感じていたのですが、Facebookを触ってみて見方が一気にかわりました。

少しいじってみて、特に気に入ったのが、Where I've BeenというFaceBookアプリ。今までどの国に住んだことや、いったことがあるかを地図で色分けして表示するアプリです。4travelにある機能に近いですね。

Where I've Been
Facebook_Where_Ive_Been.jpg

TechCrunchでもWhere I'Ve Beenに関する気になる記事がいくつかあがっています。
TripAdvisor、Facebookアプリの「Where I’ve Been」を$3Mで買収
TCのインターンが選んだお気に入りFacebookアプリのトップ10 

以下、私がつかってみたWhere I've Beenの機能のご紹介です。

Facebook_ Where_Ive_Been_1.jpg

操作は簡単です。追加したい国・地域をクリック。左下には拡大図が表示されます。

クリックをすると、ウィンドウが開き、住んでいた国か、行ったことがある国か、行きたい国かのボタンを選んで保存します。

Facebook_Where_Ive_Been_2.jpg

すると、こんな風に色分けされていきます。

アメリカは州に分かれているほか、イギリスは、イングランド、ウェールズ、スコットランドなどで別れており、フランスやギリシャも、コルシカ島やクレタ島などの離島は別の扱いになっています。

Facebook_Where_Ive_Been_3.jpg

Facebookのプロフィールページではこのように表示されます。

こうしてみると、ほとんどの国をみていないですね・・・。
このブログ名に恥じぬよう、いろいろな国を今後まわっていきたいと思います。

もしFacebookに参加して、私をネットワークに加えてもいいよ、という方がいらっしゃいましたら、Hiroumi Mitaniで検索の上、追加ください。