台風が東京に直撃した9月21日、モデレーターがMODIVAの伊藤さん、パネリストが孫泰蔵さん、gumiの國光さん、ノボットの小林さん、ミログの城口さんという面白い顔ぶれによるイベントがあったので参加してきました。
当初、参加を予定していなかったのですが運良く?夜に入っていた予定が台風でリスケに。
電車のダイヤも乱れて職場の六本木から銀座へと向かう日比谷線も霞ヶ関駅から北千住までの折り返し運転で乗れない状態でしたが、会社を出た7時頃には台風もおさまって雨がやみ、六本木から新橋へと向かうバスに乗り、車内も空いていて座ってすんなりと行くことが出来ました。
パネリストの方とは今の会社を通じても接点がありそうな方ばかりで、このイベントの場をかりなくても会えるかな、とも思いましたが、この顔ぶれが揃って話を聴ける場もあまりないでしょうし、オフィスではない場で直接会ったり話をするのでは全然違います。
また台風で多くの人が来れないようなドタバタした状態だからこそ、ある種来ている全員のテンションが高い状態を楽しめそうだなという予感もありました。
そもそも台風がこなければ僕の予定も開かず、予定が開いていても参加者のキャンセル待ちでいけなかったはずですしね。
結果としては、とても内容の濃い、熱量が高いイベントでした。以下、公開できる範囲でメモにとった内容を書き留めておきたいと思います。非常に活発なやり取りだったので、誰が何をいったかまではきちんと整理されていないですが、お許しください。
ノボット小林さん:
アドネットワークで15人で月間1億円の売上、2000万円の収益に。Medibaに事業を売却
gumi國光さん:
4年前に今の会社を設立。ソーシャルゲームの開発会社の雄に。
ミログ城口さん:
Androidアプリ情報解析
ミログのデータでホットなアプリがわかる
MODIVA孫泰蔵さん:
Zynga、Ustreamを日本に持ってきた人。
■世界市場を目指すということ
いきなり世界を狙うのははっきりいって無謀。
英語を話せるのが前提。言葉も話せないのに何をするの?大学や大学院でアメリカに行けるのであれば行くといいのでは?
向こうのコンテンツはおおざっぱ
日本のモバイルユーザーは最先端。日本のほうが進んでいるものを海外に
バリエーションは海外のほうが圧倒的に高い。
孫さん:逆に「英語がわからなくても出せ。絵だけでわかるサービスは?」韓国で英語が全くできない社長がサイクルコンピューター用のアプリを出したら、世界中から注目が集まった。
問い合わせに対応しているうちに世界各国のユーザーがどんなことを求めているのかがわかるようになったという事例も。とにかくやってみることも大事。
■お金をどんなときに突っ込むか?
孫さん:
もうこれがうまくいかなかったら終わりという最後の勝負のときは突っ込む
でもいつもは首の皮一枚必ずつながるようにする。生存するのがとにかく大事。
ソフトバンクの孫社長は実は石橋叩いても渡らない。
だけど渡れると思ったらダンプカーで渡る人。
小林さん:
Googleが競合だった。Googleに勝つために赤字でもGoogleよりも高い金額を広告掲載者に還元。
そこで赤字覚悟でお金を2000万つっこんだ。シェア拡大できて一ヶ月後には回収できた。
國光さん;
創業5年 実は3回つぶれかけた。
リーマン・ショックの後、○○の合戦、4月にキャッシュフロー不足で黒字倒産しそうにも。
一位にならないと意味がない。自分がやっている事業はミログのようなユニークなサービスではなくレッドオーシャンなので、覚悟決めての持ち金レース。
一年前に会社を急拡大したときに月次で8500万の赤字も。
レッドオーシャンだと突っ込まないといけない。
Deadman's Pokerというエピソードがシリコンバレーにあって、社長の手持ちの使えないクレジットカードが5枚揃うと会社つぶれるw
自分もクレカで2回切り抜けた。
だかが起業したい人はクレカつくれるうちにつくっとけ。
孫さん:
明らかに誰がみてもデータでみたら行けると思ったときに突っ込む。
そうなれると確信ができてしこむ。
起業をする人はみんな野球でいえば2回裏くらいであきらめる
スタッフが転職サイトみてたり
目が出るまでどれだけしのいで、生き残るか。
お金なくなったらゲームセットになるから、なんの支払い止めても問題にならないか真剣に考えた状況も。水道代は数ヶ月止めても事業はできるけど、電気代や取引先は絶対に止めたらダメとか。
國光さん:
5人で始めた会社が1年で100人に。
でもお金だけで人はとれない
相当なエネルギーを割けないとできない
■ベンチャーにカルチャーは必要?
國光さん
ベンチャーだからカルチャーつくらないと、というのは思い込み。
クレドが必要なのは儲かっている会社だけ
会社がやばいのは社員に伝わる
そんな状態でクレドとかあっても社員は失笑。
ビジョン語るのは利益がでてから
城口さん:
友達と会社やるとコミットメントが違ってうまくいかない
人が増えてきたときにカルチャーつくろうとしていた
小林さん:
バリューって事業の実態とイコールじゃない
どれだけ多くの人によくみられるか?
起業で大切のはどんどん人を巻き込むこと
■ベンチャーとして成功するには
國光さん:
金は知名度があるところに集まる
いいサービスというのは絶対条件
いいサービスであって、なおかつ知名度を得ないといけない。
両方大事で、いいサービスだから勝手に広がるということはない。
どちらも必ず必要。
城口さん:
CFOからサンフランシスコに住めと言われている
いまは20代だけでは上の壁をぶち抜けない
昔のITベンチャーと違ってすでに40代、30代の壁がある。
上の層が辞めずに残っている吉本の芸人みたい
孫さん:
確かにそうだけれど、
昔は「インターネットって何?というお客さんがいない状態からのスタート」上はいなかったけれど、その時はその時で難しい
0から1を起こすのにミラクルは起きない
何かを無茶苦茶しないといけな
い
ホリエもんとか意図的に無茶苦茶をしている
國光さん:
メディアに取り上げられるのが大事
面白いと思ってもらえるのが大事
とりあえず金髪にするとか(津田さん)
小林さん:
プレスリリースを月に二回出すようにしていた
社員は会社が外からどうみられるのをすごく気にするし、それが社員にとってのモチベーションになるから。
社内での告知だけでなく、社外からの評価が社員のためにすごく大事。
城口さん:
創業者以外が目立つ方法も。CFOとCTOに一流の人の条件を書き出し、それに該当する人にとにかくtwitter経由でアプローチ。
孫さん:
かたっぱしからやる
効率よくやるよりも一回全部やる
普通のことやっていたらダメ
極端なことをやるのが大事
■予算ってどのタイミングで認識しだしたのか?
國光さん:
基本コストはちゃんひく
いつまで金がもつか?
売上計画は適当。コントロールできるのは支出だけ
孫さん:
立ち上げの時は予算つくってもしょうがないと思ってみんなつくらない
でも「よむ力」
これが大事 勝負にでる時を読むのが大事
わからないと思うのじゃなくて、よむ。野球の監督と同じ。
勝負師的なヨミの感性を育てるには?
スマホ急増というニュースの見出しから実際の数がどのくらいかを予測して記事をみる。自分の考えた予測値と実際の数字がどのくらいずれているか?
その時桁が違っているのはマズイ。全然ずれているということだから。
数字の頭だけでも覚える
そうすると大体の数字をおけるようになる。
■起業のときどのようなCoworkingスペースがあるといい?
孫さん:
教えてくれる人がいなかった
同じような悩みを持っている人がいる環境があるとありがたい
人に会えるコワーキングスペースに
城口さん:
飲み会があると馴れ合いになってしまう
起業しているのがファッションになっていて、まだスタート時の少しの出資しか受けておらず何もアウトプットが出ていない人とあっても仕事はうまれない
その時間があればとにかく仕事をするべき
國光さん:
敷金 礼金がないところであれば
それで会議室使えれば
最初は会社を間借りしていた
そのあとはルノアール
会議はルノアール。どこにでもあるし。
最初の人集めは知人紹介
資金調達終わったところで、ルノアールで面接だとひかれる
何千万と資金調達すると人を採用するのにオフィスが必要になる
小林さん:
馴れ合いはよくない
何をやるかではなく、どこまでやるか
それなりの会社規模になればスピード勝負
コワーキングスペースはいいんだけど皆なれあうし、本当に働いていない
真似されて負けちゃうのはしょうがない。とにかくスピード勝負。
ベンチャーのほうが圧倒的に速い
渋谷にネット使えるカフェがあると嬉しい
レベルが高い人が集まっていると嬉しい
孫さん:
スピード勝負とはいえ、
IT系の大手はいけると思ったら金を突っ込んで入ってくるのでは?
國光さん:
大企業 金が突っ込めない
突っ込めるところでお金をつっこめない
PLのなかで動いているから、お金が会社にあっても勝負どころで大赤字覚悟で出せない、使えない。
大企業が新規事業をするときは本当に優秀な人がこない
左遷されたような人とか
CAの藤田さんがブログに直接やってくるような陣頭指揮をとる例はあまりない
城口さん:
自分たちがその世界で一番になるためにいくら必要か?
それが必要なお金。
小林さん:
3年後にのびる事業は何かを考えてやった。
多角化せずに集中することが大事。
それができない事業はやっていてもそもそも意味がない(成長しない事業)
落ち目のときではなく一番いい時に事業を売る
買った人も売った側もハッピーに。落ち目になってからではみんなが不幸に。
國光さん:
もう製造業完全死亡
新しい産業つくらないと
成功例がいる
野茂が大リーグ行って、イチローもいって、新庄もいって初めて、「あ、新庄もアメリカいけるんだ」と火がついたw
人生の中でチャンスはいっぱいある
世界一に届かないと思ったらいけると思ったところと一緒にやる
孫さん:
事業はスーパーマリオみたいなもの
失敗すればいい
クッパを1面で倒せないひとが4面にいってもすぐに死んでしまう
1面でクッパを倒せない人に、4面へのワープ方法を教えても意味がない。
それを教えることはできても、それでは本当に育たないし、その人の力がつかない。
國光さん:
起業するのはほぼリスクがない
失敗しても、社長の視点でモノが考えられる人ということで採用されて、社長しているよりも収入が増えるのでは?
小林さん:
コンセプトにはるのと、マーケットにはるのと二通りある。
自分はマーケットにはって、3年後をみこしてやった
ここでは紹介できない本音トークも満載なイベントとなりましたが、時間が経つのを忘れてしまうような非常に充実したイベントでした。
こういった話はオフィスの会議室ではなく、こうした場でないとなかなか出てこないですよね。台風明けでしたがとても熱量が高く、寝れなくなってしまいブログを書き上げました・・。
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