Saturday, September 10, 2011

ソーシャルサービスと課金利用、そしてビックリマン経済について考えてみた


ちょっとセンシティブな話題なので、どうしようかなとしばらく考えていたのですが、「ソーシャルゲーに感じている違和感について」というブログの記事を読んで、個人的に考えたりしたことを書いてみようと思います。
この記事を読んだのが、前職の最終出社日の翌日で、有給を消化しながら今の会社に入社する準備をしていたときでした。
最初に書いておくと、僕も上記の記事を書いたYoskiさんに結構共感できるというか、分かる気がします。 その上で少し違うんじゃないか、と感じたり、こういう考え方もあるんじゃないか?と考えてみたことについて書いてみたいと思います。 
 まず端的なとこらから考えたことを書いてみると、
#極論でいえば、自分の子供とか、ソーシャルゲーにはまっちゃったらケータイ取り上げたりするんだろうか、それとも一緒に遊ぶようになってソーシャルゲーありがとう、ってなるんだろうか、どっち?みたいなところなのかも。
これはソーシャルゲームであろうとなかろうと関係なく、自分の子供が小遣いや持っているお金以上のお金を使っていれば、僕は怒るでしょうし、 そうではなく自分のお金の枠の中であれば何も言わないでしょうね。
パケ死にとか、AppStoreの有料アプリの購入、AKBのグッズ購入、趣味のためのサービスや商品購入でも同じかな、と。
で、ソーシャルゲームに限らず、デジタルサービスへお金を払うことについて次の3つの軸で考えたりしていました。 
・デジタルサービスにお金をあまり払わない自分
・お金を払っていないほうが負けなのかもしれない 
・ビックリマン経済 

 デジタルサービスにお金をあまり払わない自分
まず個人的にはソーシャルゲームで課金して遊んだことはほとんどないですし、有料のAppStoreのアプリも月1本買うか、買わないか程度で(今まで買ったのは売切のゲームアプリが過半数ですね)、過去には携帯の公式サイトを運用する会社で働いていて、携帯公式サイトの企画や開発も行いましたが携帯の公式サイトへの有料登録をプライベートではほとんどしたことがありませんでした。
もちろん仕事の勉強として公式サイトへの有料登録をして中身をチェックしていましたが、プライベートではほとんどしていなかったですね。
過去にiPhoneの有料アプリを二人でつくって出しましたが、 iPhoneアプリについても似たような感じです。個人での有料アプリの購入数は二桁いっていないかな。
もっともこれはデジタルコンテンツやサービスだけでなく、携帯料金の支払いもできればプリペイドにしたいと考えていますし、公衆無線LANへの登録など月額課金のサービスへの登録はとても慎重になってしまいます。
単にケチなんですよね。
一方で、平均的なユーザー(そもそも平均的なユーザーというのがどういうものか一般化も難しいですが)、マジョリティーの人は僕と同じように考えたりしているのかな、とも思います。

携帯公式サイトの仕事をしていたときには、勉強のために有料サービスをもっとプライベートでも使うようにしないといけないのではないか?と当然、考えました。 
これについては3つの異なる接し方をしていた人がいたように思います
A. 勉強のために身銭をガンガン切ってとことん有料でサービスを利用する
B. 仕事で必要な範囲で利用するがプライベートではマイペース。無理に利用したいと思わないサービスは利用しない
C. 最初からそのサービスが好き。ヘビーユーザー。(着メロサイトや携帯ゲームなど)
僕はこの区分けでいえばBでした。
このことについてはいろいろな意見があると思うのですが、僕は仕事をする上ではどのタイプであってもいいかな、と考えています。
自分がユーザーとしてお金を使いたいと感じないものに対して無理にお金を払う必要はなく、他にも同じように感じる多数の人と(世の中の大多数の人が非ユーザーなわけで) 同じ視点からサービスをみるのも重要かな、と。
携帯公式サイトビジネスをしていた頃は、「なぜお金をこれだけ払う人がいるのか分からない」と感じていて、ある意味それは正しく、その後非公式の勝手サイトが携帯サイトの利用でも一般的になりました。
ただこの視点だけではダメで、できれば、A/B/C全てのタイプの人がサービスに携わったり、少なくともそれぞれのタイプの人から声をきいたり各タイプの人の視点からサービスを捉えてみようとするのが大事なんだと思います。
お金を払っていないほうが負けなのかもしれない
ということで、個人としては今のところソーシャルゲームにはほとんどお金を使わないユーザーですし、人生全般に買い物をするときはコストパフォーマンスを重視してきたと思います。
乗換案内など無料で利用できるサービスがあればそれを利用する。
試用版アプリがあれば、まずそれを利用するといった具合ですね。
でも最近では、お金を払っていない自分がお金を払っている人よりも損をしている部分があるんじゃないかな?と考えるようになりました。
お金を使っている人のほうが、それだけそのサービスに熱中していますし、それだけ楽しめている一方で、無料で楽しむだけでお金を使っていない自分はそこまでそのサービスを楽しめていないわけです。
もちろん無理に楽しむ必要はないわけですが、お金を使いたいという体験をできていないのはそれだけ楽しめていない=損をしているかもしれないわけです。
例えば、ディズニーランドで5000円のパスポート費用だけで満足する人もいれば、何十万円も利用する人がいます。
数十万円というお金をディズニーのために使うことは、僕はちょっと想像ができなかったりするのですが、それだけディズニーというコンテンツを楽しめているということなんですよね。
これは高級オーディオでも、ロードレーサーなど自転車といった趣味でも同じなんじゃないかな、と。
パレートの法則ではないですが、高級オーディオにお金を払っている人は世の中ではマイノリティーで、全体の20%も入ればいいほうかなと思います。そのさらに20%の中の20%が高級オーディオ市場で80%のお金を使っている人かな、と。
ソーシャルゲームの世界もおそらく、パレートの法則に近いものがあって、例えば8割無料で遊んでいる人がいれば、2割の人が有料で遊び、という構造なんだろうと思います。 
また仕事をする上では、自分とは違う反応をする人が世の中には2割、あるいは逆に8割いるということを認識することが大事で、数字をみながらその状況を把握していくということが大事なんでしょうね。
自分の感覚が真実である一方で、そうではない感覚も真実として一定数世の中に存在するわけです。
あとは浮動層の存在ですよね。例えばテレビを持つのが当たり前だと世の中の人が考えていれば大多数の人がテレビを買いますが、本当に代替がきかないという人はごく一部で、世の流れが変われば、持たないというのが当たり前と考え出す人が大多数になることもありえるわけで。
いま、まさにこうした浮動層の人が動いているのがガラケーからスマホの世界かなと思います。 
ビックリマン経済
で、こんなことを考えていたときにビックリマン経済という言葉が頭の中で出てきました。 
30代の人じゃないと伝わらないかもしれませんが、当時爆発的にはやったスナック菓子のおまけシールのアレ、です。
小学生の頃、僕の家ではおこづかいというものがなく欲しいものは都度お願いして承認されたら買ってもらえるという自分が自由に使える財布がない状態だったのでお菓子を買うことはなかなかできませんでした。
ビックリマンを箱買いする裕福な子供もいたのですが、僕は彼らのおこぼれの余った悪魔カードをもらって遊んでいました。ソーシャルゲームでいえば、無料ユーザーみたいなものですね。
その当時はビックリマンを箱買いするのは、なんて無駄遣いだろう、と思ってはいたんですが、じゃあ当時自分はビックリマンを楽しんでいたのだろうか、というと流行っていたから楽しもうとしていただけだったのかも。
箱買いをしていた子供はクラスに数人で、残り10人くらいがたまに買う子供、そして女子を含めた半数以上がほとんど買わないか全く買わないといった感じでした。
実際にお金を出しているのはここでもやっぱり多くて3割くらい、でも子供の世界では大ヒットで、世界はビックリマン一色という風に感じていました。 
箱買いをしていた子供はそれだけ夢中になっていたからこそ、お小遣いをそこに使っていたんだろうと思いますし、お金を払うことでどんなシールがでるかというワクワク感を何度も楽しんでいたのだろうと思います。
悪魔シールをもらっていた僕は、当然すでにどんなシールをもらえるか分かっていた訳で、そうしたワクワク感を感じることはなかったですし、お守りや天使、そしてレアなボスカードがどれだけの価値があるかは、周りの反応や雑誌からの情報でしか知りませんでした。
一方で当時、実際に買っていた子供はその価値の違いというものを肌で感じていたと思うんですよね。僕の中のビックリマンよりも彼らの中のビックリマンのほうが大きな思い出だと思いますし、体験した内容の濃さもまるで違うと思うわけです。
何にお金を自分は今まで払ってきたか? 
で、考えたことをそのまま書き連ねているので、どんどん脱線しちゃうのですが、こうしたことを考えたりしていたときに「自分は人生の中で何にお金を払ってきたんだろう?」と考えました。
考えてみると、あまり何かにはまったり死ぬ程夢中になったということがない。
お金をそれ程何かにつぎ込んだりしたことがないわけです。
これは損をしていない反面、得もしていないんですよね。
人生において何かに夢中になれるということをあまりしていないともいえるんじゃないかな、と。はまってお金を使ってしまうことはネガティブな面も当然あるんですが、他の人は体験しえていない得な部分を経験している面もあるわけです。
お金を払っていない自分が負け、という考え方もあるかな、と。
実際のところ自分が一番お金を払ったのはMacですかね・・
LC630, WorkgroupServer6150, iMac DV, Candy iMac, mac mini, iMac21インチ、Macbook、MacBook Air HDD 13inch、MacBook AIr SSD 11インチ、iPod、iPod Shuffle、iPod mini、iPhone 3G、iPhone 4、iPad、初代Apple TV、新Apple TV、Time Capsuleといった感じでこれまで買っています。
どんどん買い替えてきたので、手元にあるのはそんなに多くないですし、これくらいだとハマっているうちに入らないですよね? でも一般的にみたらハマっているほうか。 
ということで結論はないですが、感じたことをつらつらと書いてみました。

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