次世代広告夜会レポートその1:ネット広告は自社媒体以外いらない?の続きです。
二つめのセッションは、広告の本質とは何か?そして広告MANならではのノウハウの威力をまざまざと感じることができたセッションとなりました。
「全員シロートの時代ver2」
須田和博氏 株式会社 博報堂 i-事業推進室 iBC クリエィティブ・ディレクター
■広告って進化しているの?
広告って進化しているんですか?
・進化していないんじゃ?
・媒体だけが変わっていってるのでは?
・メディアが変わっても人間はほとんど変わっていないのでは?
江戸時代から歌舞伎で広告
→新聞→テレビとホットなメディアだけがどんどん変わっているのかも。
広告業界に大きな変化が訪れているというけれど、本質的なところは変わっていないんじゃないだろうかという須田氏のジャブ。ですが、その後の実際のケーススタディーを見ると既存のネット広告では中々みられないさすが広告マンと思えるような事例が次々と紹介されました。
■須田氏の取り組んできたネット広告事例
1.ローソンからあげクン音頭
ローソンの拡販するためのコンペ
サイトではなくコマーシャルソングをつくった
・実は予算100万ちょっとの仕事だった
やったのはサイトではなくコマソンをつくること
・予算の大半をコマソンに注入
・ペライチのサイトでからあげクン音頭のmp3がダウンロードできる
・音楽が店頭でも流されたので話題に
2.日清UFO
マンガからモバイルサイトを繋げる
ただUFOのケータイサイトをつくってもだれも見ない
→どうしたらアクセスしてもらえるか?
対象ユーザーを調べるとスープがない片手で食べる焼きソバは、もう方ほうの手で雑誌を読みながら食べているということがわかった
→もう一方の手でケータイを見てもらえないか?
漫画雑誌に1ページの漫画広告を掲載し、オチのひとこまだけをケータイでみれるようにした
同じようなアイディアは他の人でもできる
オチが絶対にみたくなる内容にすることに全精力をかたむけた
とにかくマンガの内容にこだわって、絶対ケータイにアクセスしてもらいたくなる内容に。
そこが自分たちでないと出来ないこだわり
結果一日5万アクセスでサーバーおちた
3.goo脳内検索メーカー
gooで検索する理由は?
gooでないと楽しめない理由をつくる
当時もっとも人気のあった脳内メーカーというサービス
これを使って知る必要のない、普通だったら検索しないワードを知りたくさせた
検索サイトそのものの自己否定
課題はどうやってアクセスしてもらうか?
ウェブなんて誰もみないと思っていた ワイドショーとウェブを連携しないとみてもらえないと思っていた
CMさえもユーザーは見ていない
ワイドショーのスッキリでネタにしてもらえた
→直後にサーバーが落ちるくらいのアクセス
4.ファイブミニ:体内怪人
大塚製薬 | アウトプット・ドリンク FIBE MINI | 体内怪人キャンペーン
毒素をキャラクタライズすることから始めた
・怪人のラフスケッチから開始
・素材や大きさ色にコダワリ
・等身大のモックをつくったり
mixiで盛り上がったのをみてコミュをたちあげる
最初から考えてなかったのがポイント
たまたま撮影していた写真を素材に日記のネタにした
1.キャラクターをつくり
2.自然発せいのバズが起きた
3.mixiで盛り上がっていたので後追いでコミュを立ち上げる
(話題が起きてからのアクション)
エイプリルフールにファイブミニのウソ商品販売サイトを制作
ウソサイトで話題をうみだし二週間後のCMに注目を集める
実在しない新野菜のサイトを制作した
最初からエイプリルフールサイトの企画があったのではなく、4月中旬のCMに向けたウェブから話題をうみだせないか?との依頼があった
→二週間での突貫作業
結果、売上げ13.7%増
ファイブミニは定番商品。
そのためブランドのアンチエイジング
商品の鮮度を保ち続けるための取り組みが必要
5.ポカリスエット
部活に励む高校生がターゲット
でも、この世代はテレビをあんまり見ていない
以下にケータイ、メールで取り上げてもらえるか
高校の部活のマネージャーを紹介する番組、動画をウェブに
毎週24人、トータルで600人以上のマネージャーが紹介される
マネージャーのSNS
モバイルサイトからもマネージャー日記が楽しめる
■今の時代の広告のプラニング
わかった時には遅い
→そのくらいメディアの変化が速い
誰も経験者がいない領域→誰もがシロート
分からないながらも勉強しながら進んでいくしかない
非常に多くの事例が紹介された中身の濃いセッションでした。
情報の消費が加速度的に増している現代において、ユーザーからのアテンションを保ち続けるためのブランドのアンチエイジングというのはより重要になってきていることなのだろうと、思います。
そしてネット側から広告を考えたときに、どうしてもCGMをどのように活かすかなど仕組みの方に注意がいってしまいがちですが、須田氏はあくまでも商品ありきでフラットにアイディアを考えていることに驚かされました。(予算の大半をコマーシャルソングに費やすというのはちょっと出来そうにもありません)
IT業界ならぬ、広告MANならではの発想と仕事を勉強させてもらったという感じです。
最後に、もうひとつセッションがありました(続きます)。
次世代広告夜会レポートその3:ネット・モバイル広告だけが一人勝ち?
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