Monday, February 7, 2011

新聞社が生き残るにはKindleDXを無償配布すればいい?

1、2年ほど前、ニューヨークタイムズ社が紙の新聞の定期購読者にKindleを無料配布することを検討しているというニュースが流れていました。電子版で購読してもらったほうが配達コストが少なくなり収益性が高まるためです。

新聞社の苦境が日本でも伝えられていますが、それでも一般的なウェブサービスと比較するとビジネスモデルがしっかりと確立しているといえるのではないでしょうか。

有料課金:定期購読で毎月 3000円程の収入が購読者から得られる。 

広告:お金を払ってもらう定期刊行物である新聞に広告を掲載することで広告主からも収入を得られる。

こう考えてみると有料課金などを模索しているウェブと比べるとしっかりとお金が入る構造となっています。問題は印刷や配達などに関わるコストですね。

ニューヨークタイムズ社がKindleを配布することも検討したのもその点からなのですが、定期購読で数千円ユーザーからキャッシュフローが入っているのであれば、ソフトバンクやドコモが実質0円や低価格でタブレット端末を販売しているのと同じように、電子版の新聞一年定期購読でKindle DXを無料進呈といったことをできそうです。

新聞購読料の月額3000円程という金額も、携帯電話のパケット代金とそれほど変わらず、電子版の新聞購読料と端末料金の月払いを合わせて、月額5000円以下で1年契約、あるいは2年契約で$400相当の電子書籍端末が手に入るという販売モデルは十分にビジネスとして成立させられるのではないでしょうか。

これは月に3000円程売上が立つ新聞社だからこそできるモデルであり、雑誌社などではなかなか挑戦できないことではないかと思います。 

ここで挙げているKindle DXはあくまでも電子書籍端末の例えですので、新聞社がそうした電子端末をソニーなどと共同して企画し配布する形もありえるでしょう。

その端末を使って、

- スクリーンセーバとして広告を表示(デジタルサイネージのように地域、日時での内容の更新も) 

- 配布する端末で、新聞で紹介する新書の電子版などを販売するストアを設置 

 ストアの電子書籍の売上から手数料収入を得る 

- チラシを電子的に配布 

といったビジネスを展開することも考えられそうです。

 

こうした思い切った手だてが日本の新聞社から出てきたら面白いですね。

なによりも新聞離れが進んでいる30代の読者を呼び戻すのに役に立つのではないかと思います。

また年配の方へ普及させるには、全国の新聞販売店の販売員に訪問による実機デモを行って販売してもらうことでカバーができそうです。

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