Saturday, July 4, 2009

R25式モバイル終了の原因は広告主とのミスマッチ?

無料のニュース、ポータルサイト的存在として知られいたR25式モバイルが今月終わりにサービスを終了するとのこと。

R25式モバイルより重要なお知らせ

r25_0703.jpg 

以前、共著させていただいたプロセス・オブ・モバイル・サクセスの中でR25式モバイルの取材をさせて頂いたのですが、このサイトは一番ヘビーな携帯ユーザー層ではなく「パケット定額を使わず、Webの利用はPCがメインだけど、外出先で時々携帯を使う」といった現在30代のユーザー層を中心に考えていたようです。

運営側のスタッフと同年齢層のユーザー視点で作られているサービスだな、と感じましたが携帯の一番のヘビーユーザーを取り込めず伸び悩んでいたのかもしれませんね。

以前そのような事を下記の記事で書いてみています。

R25は飽きられているのかも?そしてEX:JAPONについて考えてみた


R25式モバイルというモバイルサイトがあるのですが、もともとケータイサイトを電車時刻検索と天気予報チェックくらいにしか使っていないユーザーをター
ゲットにしていたので、そうではない、よりヘビーになった携帯ユーザーにうまくアピールできていないのではないかな?と。


 

またサービス立ち上げ当初から感じていたのが、R25式モバイルの最大の潜在的広告主は他ならぬリクルート自身なのではないか?ということです。

DeNAのモバゲータウンの得意先としてリクルートがありました。(私が知っている限りでは少なくとも数年前までは。)

携帯の公式サイトではメニューリストの順位がアクセス増加や広告主への営業上大きな意味をお持ちます。リクルートが持っているフロムエー等のアルバイトサイトの公式サイト上での順位を維持したり上げるために、アクセス数の大きなサイトへの広告は大きな意義があります。

そのため携帯の公式サイトに集客を行う必要がある無料で運営されているマッチングサイトの事業主が、携帯サイトの有力な広告主のひとつとなりえます。

R25式モバイルに広告を出したがる広告主の多くが、他ならぬリクルートの他事業であり(フロムエー、タウンワークス、じゃらん、リクナビ、ホットペッパー)なまじ社内からはシビアに判断されてしまうため社内からは高い広告費を取ることが難しかったのではないかと思います。

また社外の上記事業の競合先からは、競合相手のリクルートが運営するサイトだから、ということで広告を取りにくかったのではないでしょうか。

上記に重ねて、R25が獲得できていたユーザ層が携帯のヘビーユーザーである学生や20代のユーザーではなく、その少し上のメインで携帯を使わないユーザーだったため、携帯で事業を行う広告主からはあまり広告を出す魅力がなかったということも考えられます。

R25式モバイルは、携帯サイトでのポータル、ヤフーの位置を狙った野心的なプロジェクトだったと思いますし、それなりに成功していたと思っていたのですが営業面では厳しい部分があったのでしょうね。

米国とは違い今だに強い影響力を保ち続けているヤフージャパンはやはりすごいものがあるな、と改めて考えさせられます。

プロセス・オブ・モバイル・サクセス

1 comment:

  1. 「R25式モバイル」終了 雑感

    「R25式モバイル」とか終了ですって
    「R25式モバイル」終了 月間1億3000万PVも「広告主はモバイルよりPC」 - ITm...

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