仕事が終わり、家に帰ってくると、元フェラリーのデザイナーとして有名な奥山清行さん出演のカンブリア宮殿が放送していました。
最後の10分程だけを視聴。
マーフィーの法則ではないですが、録画をしていない時に限って面白い回だったりします。残念ながら今日もHDDレコーダーが一杯で、最後だけを観たのですが、以下の心に残るエプソードがひとつありました。(少しウロ覚えです)
奥山さんが 山形の地場産業を、世界に通用するデザイン性に優れた高付加商品をうみだすことで活性化しているという紹介があった後、奥山さんから次のような言葉が出てきました。
「私が医者だとして腰痛の患者にコルセットをつけて治すことはできます。でもコルセットをつけて歩けるようになったら、コルセットを外さなくてはいけない。」
「コルセットをつけるよりも実は外すほうが難しいと最近感じている。」
コルセットをつけたままだと、身体の筋肉が弱くなり元の腰痛の状態よりもひどくなってしまうから、というのがその理由です。
そして、
「地場産業への補助金はコルセットのようなもの。補助金は3年以上続けてはいけないのではないか。補助金頼りになってしまって駄目になってしまった地場産業が一杯あるのでは。」と補助に頼ってしまうことの危険性を述べていました。
これにはちょっとドキリとさせられました。
自分も知らないうちに悪い意味で他の人やシステム、慣習に依存し、自立性や本来の力を弱めているのかもしれません。
最近では、Life is Beautifulの中島聡さんが自分で考える前にググっていませんか?
というエントリで自分で考える前に安易に答えをウェブの世界に(検索結果に)求めることの危険性を指摘していましたが、そのように無意識でコルセットという便利な道具や慣習を知らず知らず使い続けているような気もします。
身近な食生活(外食中心であったり、自販機の飲料ばかりであったり)もそうかもしれないですね。
まずはつけっぱなしで着けていることにすら気がつかなくなったコルセットの存在を自覚するところから始めたいと思います。
※下記のサイトで奥山さんがデザインした製品(山形の地場産業によるものも)が紹介されています。
奥山清行:カーボンファイバーに魅せられて
私もドキッとしました。
ReplyDelete認識しても行動にうつすときに勇気とちっちゃな痛みを伴うから、うすうすわかっていながら行動に移していない人は多いのでしょうね。