Friday, November 7, 2008

iPhoneが出てから3年後の未来は?

iPhoneがでてから3年後の未来はどうなるか?そんなことを8月末に考えてみました。

iPhoneをはじめ、Andoridやスマートフォン端末による影響は、そのくらいに本格的にあらわれてくるのではないかと思っています。

iPhone 3Gの出荷台数は日本では数十万台と言われています。日本の携帯契約数は1億台を越えていますから、100万台でも市場シェアは1% 以下です。

これでは市場にほとんどインパクトがないのではないか?という意見にも一理あるかもしれません。

 w11.jpg

そこで、比較対象としてauのW11K/W11Hという端末の売れ行きを振り返ってみます。

auのW11K/W11Hは、携帯電話では初の定額制となった端末、いわゆるWIN端末の一号機でした。

2003年11月28日発売。事実上、これは日本のモバイル市場でのパケット定額制普及のきっかけとなったといえるでしょう。

発売して、約二ケ月たった2004年1末の時点ではまだ契約者数は10万以下。
2004年の6月にWINの契約者数は50万に。
2004年の12月には、200万を突破します。

そしてパケット定額対象の端末とFlash対応の端末がある程度普及した2006年の2 月にモバゲータウン開始。WIN端末が登場してから2年ちょっとのことでした。

このように新しいイノベーションが本格的な動きとなって現れてくるまでは2、3年はかかるのではないかと思っています。

果たしてスマートフォンがパケット定額制と同じ勢いで普及するか分かりませんが、スマートフォンが同じような勢いで普及した場合、次のような変化が起こるのではないかと考えています。

・サイトはテキストではなくGUI主体に
・毎日だけでなく、毎時間チェックしたくなるサイトづくりへ

テキストではなくGUI主体に
まずサイトデザインは、タッチディスプレイ端末が普及すると、タッチしにくく視認性が悪いテキスト主体のリンクから、大きく分かりやすくタッチがしやすいボタン主体のUIになることが考えられます。

またブラウザ、通信速度の向上から、スクロールを強いられる縦に長いページから、スクロールの必要のないページレイアウトにかわり、ページ上部にアイキャッチとなるバナーなどを置くのではなく、ページ全体をつかい、最上部ではなくむしろ画面の中央に重要な情報が表示されるようなレイアウトに変わっていくのではないかと思います。

現在の携帯サイト:テキスト中心、細長いスクロール重視のページ、重要なものはページ上部に
スマートフォン向けサイト:アイコン中心、一画面に収まるページデザイン、重要なものは画面の真ん中に。

毎日だけでなく、毎時間チェックしたくなるサイトへ
スマートフォンはブラウザの操作性が高いため、手軽にサイトやアプリのザッピングができてしまいます。ここまで手軽にできてしまうとザッピングを防ぐのは困難です。

ユーザーが離脱してしまうのを防ぐのではなく、同じユーザーに一日に何回も使ってもらえるサービスがより重要になります。

すでに携帯サイトでもそのような流れになっていますが、コンテンツ系のサイトから、コミュニティーサービス、ニュースサイトなど、日がわりではなく、時間単位、分単位で変化が起こるサイトでないとトラフィックを確保していくのは困難になるはずです。

携帯サイトでは、ひとつのサイトから別のサイトへ遷移するのは面倒なため、サイト内を回遊させることが比較的容易でしたが、スマートフォン向けサイトでは階層を深くしたり、サイト内を回遊させるのではなく、浅い構造でもどれだけ頻繁に内容を変化させることができるかが重要になってくるのではないかと思います。

 
こんなことを考えてみてから、二ケ月ほどたちました。まだスマートフォンに関してはキャズムを越えたとはいえない状況ですが、果たしてこれが数年内に越えるのか。

それを見極めるにはもう少し時間がかかりそうです。

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