Sunday, April 5, 2009

月額315円の携帯動画サービスBeeTV:目標会員数達成は厳しいのでは?

エイベックスとドコモが合弁で会社を立ち上げて始める携帯動画サービス、BeeTV。

“テレビ的でない”動画ビジネスを携帯でドコモとエイベックス、月額315円で見放題「BeeTV」

BeeTV 

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売り上げのうちの一定の割合を占有率に応じてコンテンツホルダーに配分するという枠組みは私も携帯サービスを立ち上げるときに行なっていました。でも、実は冷静に計算してみると期待できる売り上げはかなり小さかったりするんですよね。

仮に有料会員数が100万人だとして、月の売り上げは約3億円。ドコモの課金代行手数料を無視して10%がコンテンツホルダーに配分されるとして、その額は3000万円となりますが、これを100のコンテンツで分配すると、1コンテンツ辺り30万円程度になってしまいそれほど美味しくない話です。

また有料サービスとして展開するよりは、 より広いパイを目指したサービス展開のほうが可能性があり、この枠組みだと小さくまとまって成功は難しいのではないかとニュースを読んで思いました。

特に目標として掲げられている初年度77万人、3年後に346万人の有料会員というハードルはちょっと高すぎるのではないか?と感じています。

 ニコニコ動画の有料会員数ですら3月に30万人を突破。月に2万人ずつ増えているということなので、そのペースであれば現在はようやく33万人といったところ。ニコニコ動画の無料の携帯会員のユーザー数ですら328万人ですから、有料で同じ規模の会員数を達成するのがどれだけ大変であるか想像に難くないです。

ニコニコ動画の有料会員が30万人突破、月間2万人ペースで増加中

そして今回のサービスは、iモード向けですから3キャリア全体が対象ユーザーではなくiモードユーザー4284万人(2月現在)のみが対象となり、さらにドコモの10Mバイトiモーション対応機種でないと利用できないため対象となるユーザー数はさらに限られたものとなってしまいます。

その限られたユーザーにリーチするために有料サービスとして立ち上げることで、果たしてユーザーの中に広げられるのか?

コンテンツの内容にかなり力を入れたとしても相当難易度が高いことではないかと思いますが、期待してサービスの経過をみてみたいと思います。

プロセス・オブ・モバイル・サクセス

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