Sunday, May 20, 2012

Studygiftについて感じたこと

もうこのことについて言及するのは周回遅れな気もするし、すでに思ったことはStartup Datingの記事へのコメントで言及したのだけれど、自分のブログの記事としてもあげておこうと思います。

「ただ困っている子を助けたかった」ー #Studygift は何が問題だったのか

ちなみに僕のStudygiftの今回のクラウドファウンディングに対する感覚は、
「1000円だったら、参加してもいいかな」
といったところ。

違和感を感じたけれど、面白そうな企画だから少額なら参加してみても、という温度感。
サービス運営側からはそんな半端な気持ちだったらいらない、と言われてしまうかも。(もう成立しているっぽいしね)

支援して欲しかったのは学費?

坂口さんが今回、学費の支援を募ったわけですが、上記の記事にコメントしたとおりそこにはちょっと違うんじゃないかな、と僕は思いました。
必要としていたのは「学費」という切羽詰まったものじゃなくて「学生時代に資金的に余裕をもって充実した時間を過ごしたりいろいろなことにチャレンジしたい」ということだったと思うんですよね・・・そのホンネが全面的にでているのではなく「学費」というタテマエがあったことに違和感を感じた人が多いんじゃないかな。
坂口綾優さんはウェブサービスのPRガールを務めていたり、いろいろな活動を行っていて結構自力でも稼ぐことができる人だと思うんですよね。
それから坂口さんの活動をみていると、学業以外に、海外旅行やGoogle+を含めいろいろな活動を行っていきたいのであって、学業が第一優先ではないんじゃないかな、と。

坂口さんは経済的な理由で大学を諦めたくないから支援を募集したというよりは、
・学費を稼ぎ、ギリギリの生活で大学を卒業する
のではなく、
・資金的に余裕を持って学生生活という貴重な時期に自分がやりたいことにチャレンジしたい(大学を卒業することも含む)
というように思えるんですよね。

その気持ちはすごく理解できるし、それを避ける手立てがあるのであればそのためにクラウドファウンディングを使うというのはいいアイディアだと思います。

でも今回の坂口さんは、「全国の学費が払えず大学を諦める学生」の代表であるようなアピールになっていて、そこが違うんじゃないかな?と。

こうした形でファウンディングするのは坂口さんにとってもマイナスじゃないかなと思うわけです。

今回ファウンディングが成立した後で、海外旅行や資金が必要となる活動においては決済を支援者に仰ぐという手続きが必要というくらいならいいんだけど、友達とちょっと高級なお店で食事をしていたりするのをツイートするだけで「支援してもらっているのに、何贅沢しているんだ!」と見ず知らずの人に叩かれたりすると思うんですよね。

少しでも贅沢をしていたり、例えば試験のある時期や授業のある時間に遊んでいたりすると「何をやっているの?」といういらぬ指図を受けたり。それでは支援を受けた意味が半減してしまいます。

なので最初から、「自分で死ぬ気で頑張れば自力で学費を稼ぐこともできる。だけど、貴重なこの時期だからこそできることがあると思うのでそのために学費分を支援して欲しい。贅沢かもしれないけど」と訴えていれば、良かったんじゃないかなと思うわけです。

家入さん、炎上するってわかってたよね?

もうひとつ思ったのは、家入さん炎上するのがわかっていて(よく言えば注目を集めるだろうと思って)このサービスをデザインしているよね?ということ。

Studygiftのトップページが大勢の学生のイメージ写真が使われていれば、このサービスに対して訪問した人が受ける印象もだいぶ違ったんじゃないかな。それに対して今のStudygiftは話題性のある女子大生一人を全面に押し出しているので、そこに「あざとさ」を感じてしまう人も多いのだと思う。 
いろいろな学生の中に、かわいい子がいると「おっ、この子応援しよう」となるけど、女性一人を全面押しされると「いや、この子だけプッシュされても」という心理が働くんじゃないかな。

写真の撮り方とかサイトの演出をみると、こう思うわけです。

で、家入さんがズルいのはこうして話題になった後で、叩かれたりしだすと「自分で行動しようとしない人は批判をするな!」と予防線を張るところ。

いやいや。そういう反応も返ってくることがわかっていてやっているよね?と。

僕は家入さんは面白いと思うし、そういう破天荒なところが好きなのですが、第三者の意見や批判があるのがわかっていてやっている以上、「批判するな!」は通らないと思うんですよね。

罵倒したりするのはあってはならないことだと思うし、そういう悲しい言動もある一方で、中立的な立場での意見や感想というのも結構あってそれを含めてユーザーがどうサービスを受け入れているかという実態なのだし、そうした反応を引き起こしたのも良くも悪くも運営側のプロデュースの仕方なのだから。


でも、家入さんが言っている「とにかく行動するのが大事なんだ」というのは本当にその通りで、そのことは誰しも応援している部分なんじゃないかな。

ということで、今回の件については僕は何も支援をしていないのですが、坂口さんという人をこの件を通じて初めて知ったし、活動報告など時々みてみようかと思っています。

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