サイバーエージェントの藤田さんへのインタビュー記事を読んでみました。
アメブロが大成功狙える時期にきた--サイバーエージェント藤田社長に聞く
ネットのメディア事業は「10:0」だと思っています。成功すればすごい価値となりますが、失敗すればゼロです。だから赤字が10億円だろうが50億円だろうが関係なく、ネットメディアは最終的に成功すれば良いのです。
これは確かに正論で、ここにリソースを集中させているサイバーエージェントの戦略は評価できるものだと思います。
一方でブログサービスのマネタイズということを考えたときに、必ずしもブログ事業者が収益を得られるとは限らず、第三者が収益を生み出す仕掛けが増えてきているように思います。
以前、サービスただ乗り論という記事を書きましたが、他社が集めてきたコンテンツを利用して自社のサービスを展開してマネタイズに成功している例がいくつかでてきています。
ニコニコ動画がサービス立ち上げ当初にYouTubeを活用していたり、ブログのクチコミマーケティングが第三者によって行われたり、という現象をサービスただ乗りと便宜的に呼んでみています。
サービスただ乗りというのは少し乱暴な表現ですが、ようは軒下を借りて母屋を取るという戦略ですね。
ソーシャルブックマークサービスや、ソーシャルニュースサイトが他者のコンテンツ(厳密には見出しとリンク)に対して付加価値を加える(コメント、閲覧数情報などのランキング)ことで新たなメディアとしての価値を生み出しているという例もあれば、FacebookでGmailやHotmailのメールアドレスを入力すると、そのウェブメールに登録されているアドレス情報をチェックして、招待メールを送ったり、すでにFacebookに登録している友人のリストを表示するというのも一種のただ乗りと言えるかもしれません。
ブログサービスをうまくただ乗りしている例を探してみると、
・Google Adsenseなどの個人向けコンテンツマッチ広告サービス
・ブログを利用して集客を得るアフィリエイトサービス(ブログに限りませんが)
Amazonや楽天アフィリエイト等
・各種ブログパーツサービス(トラフィックの獲得)
・プレスブログなどのブログを使ったマーケティング事業
・アジャイルメディアネットワークなどのブロガーネットワーク・エージェント
・広告マーケットプレイス
もう少し広い範囲で考えてみると、
・RSSリーダー(ブログ記事というコンテンツを活用)
・ソーシャルブックマークサービス
・ブロガー向けプロフィールサービス
といったところでしょうか。
このうち、サイバーエージェントが手がけているものをみると
・コンテンツマッチ広告
CAがブログに導入しているAdSense広告
ブロガー向けに提供しているMicroAd広告
・ブロガーを使ったマーケティング事業
CyberBuzz
などがあります。
ブログはメディアの一種ですが、旧来のメディアのようにメディア事業者が一方的にコントロール可能なメディアではありません。
規約変更などを巡っては、ユーザーからの反発などもあり、もの言う無数のユーザーとの利益調整が必要となります。
その意味ではブログはプラットフォームの一種と考えたほうが適切なような気もします。
ユーザーのメールアドレスを把握しているということからCAが上記のサービスを展開する優位性があるものの、ブログをプラットフォームととらえてビジネス・サービスを展開する他の事業者とのマネタイズを巡る競争(ただ乗りとの争い)があり、そこを規制しようとすればユーザーの利便性やブログの持つオープン性を制限することになってしまいます。
こういった現象が見られる中で、ブログ事業者がメディアホルダーとしてどこまで利潤を獲得できるのか?MySpaceなど海外のSNSサービスなどを含めて気になっているところです。
Web サービスはプラットフォーム
ReplyDeleteブログサービスは大成功を狙えるのか?ブログサービスただ乗り論 | 技術動向 | 世界を巡るFool on the web | あすなろBLOGを読んで。
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