そんなスーパーアグリの記事から伝わってくる仕事術を紹介してみたいと思います。
■参照記事とサイト
Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2007年 6/21号 [雑誌]
(まだコンビニなどで置いてあるところも多いかと思います。)
F1キンダーガーテン
(他のサイトでは見られない良質なF1記事が多いです。)
■うまくいっているときこそ、やるべきことをやっていく
以下、F1キンダーガーテンのインタビュー記事「ポイントは嬉しいけれど、まだまだ」(亜久里)より。
--そういうミスの中で6位になれたというのは。
亜久里 ラッキーもあるね。あれだけいろいろあった中で、巻き込まれなかったから。それをどうフィックスするか、ということです。いいときにそれをやっていかないと、忘れちゃう(笑)。
もちろん、ポイントを取ったことは嬉しいけれど、いろいろやらなければならないことが多いから、手放しで喜ぶわけにはいかないですね。ポイント取ったことより、全部がきちんとしていてどうか、ということなので。まだ、きちんとできていないからね。なかなか示唆に満ちたコメントではないかと思います。
--8位の次に6位に入賞して、次の目標が高くなってしまった?
亜久里 次の目標というより、今やらなければいけないことで、できていないことがたくさんあるから。
良い結果がでても、手放しにそれに安住することなく、うまくいっているときにこそ、軌道修正を行っていく。スーパーアグリの今後が非常に楽しみになる言葉ではないでしょうか。
■現場に仕事をまかせる
Numberの記事で、鈴木亜久理氏はこのように語っています。
メンバーひとりひとりが持っている能力を、政治的に圧迫するのではなく、のびのび思い切り発揮させることが大切だと思う。(中略)僕はいつも、全部好きなようにやっていいって言っているからね。僕があなたたちを選んで、あなたたちとやっていくって決めたんだから、任せるよって。僕が欲しいのは結果だけだから、プロセスなんてどうでもいい。結果にたどり着くまでに関しては僕は口出ししない。また、前述のキンダーガーテンの記事にもこのように書かれています。
--オーストラリアのQ3進出に続いて、また狐につままれた感じですか?モチベーションの高いスタッフが気持よく、思い切って仕事ができる環境を用意し、後はその人にまかせる。これがスーパーアグリの躍進への一因となっているのでしょう。
亜久里 そうだね。もう、みんなが上手く回っているときはオレの仕事はないし、問題があれば何かしなければならないですから。
■最終的なゴールのために到達可能な現実的な目標を設定する
F1チームにとって、レースでの目標は優勝。ですが、すぐにはそこにも到達できないのも現実であり、仕事においてもそのようなことが言えるのではないでしょうか。
最終的な目標を視野に入れつつ、中間目標を設定し、そこを達成していく。
Numberでは、このような佐藤琢磨氏の言葉が紹介されています。
グランプリで勝つっていう僕の目標は、やっぱり変わらないし、いつも持っている。でも現実的に優勝を意識して走ってるかというと、そうではないんです。目標が高すぎて階段を踏み外しちゃうってのは、経験上やっぱり良くないと思うから(笑)。スーパーアグリで、『絶対に僕は優勝するんです』って言ったら、8位じゃ喜べないじゃない?それは面白くないと思うんだよね。
バルセロナの8位って、僕らの中では優勝なんです。そう思うと本当に喜べる。でもだからって、僕が究極の目標を諦めたわけじゃない。(後略)
最終的なゴールを見据え続けながらも、自分の足元をしっかりと見つめ、到達可能なゴールを目標として成し遂げていく。そんな目標設定がうまく機能して、結果にもつながっているのではないでしょうか。
このほか、スーパーアグリの記事を見ていると、少ないリソースで最大限の効果を達成するために、Getting Realに見られるような、いかにタスクをプライオリティーに応じて、シンプルにとどめ、選択と集中を行って開発をしているのかが伝わってきたり、と仕事のヒントとなるような逸話をいろいろと発見することができます。
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少ないリソースでシンプルなサービスの作り方:Getting Real日本語版第一版がリリースされました。
さて、今週末は、アメリカグランプリ。どんなドラマが待っているのかを楽しみですが、スーパーアグリに見られるような仕事術を少しでも自分の仕事へと吸収していき、躍進していきたいですね。
ママチャリでF1コースを走ります!
ReplyDeleteあすなろブロガーの美谷さんや小林さんが自転車や車について書かれていたり、gun...