Sunday, June 10, 2012

mixiはFacebookよりもアメーバに喰われてしまったのかも

mixi(ミクシィ)の不振がメディアで最近取り上げられています。

揺れるミクシィ、SNSの「老舗」はなぜ間違えたのか

mixiの成長が精彩を欠いているのにはいくつかの要因があるでしょうが、良く語られているFacebookの台頭とは別に、アメーバブログがmixiの需要を喰ってしまったこともその一因ではないかと私は考えています。

mixiは自社の中心ユーザーが20代〜30代のユーザーと位置づけていますが、所謂F1層と呼ばれるこのユーザー層を多く抱えているサービスがアメブロです。

そしてこのユーザー層はまだFacebookでもそれ程多くないユーザー層です。そこでmixiの低迷の要因のひとつとしてメインユーザーであるF1層をアメーバブログに奪われていると仮説をたててみましょう。

mixiは2011年6月に足跡機能を廃止しましたが、アメブロはペタ機能と呼んでいる足跡類似機能を2006年11月に公開し、今も広く使われている人気の機能となっています。

アメブロは単なるブログサービスから脱却し、継続してSNS化を進めており2009年4月にはコミュニティ機能もリリースしています。

サイバーエージェント、Amebaにコミュニティ機能を追加
Amebaグルっぽ

ループス・コミュニケーションズの斉藤徹氏のSNS関連各社決算発表を分析したブログをみてみると、2011年3月時点ではmixiには200数十億の携帯PV、アメブロは約100億の携帯PVがあり、mixiがアメブロに対して倍の差をつけていましたが、2012年3月のPV比較では、mixiが携帯155億、スマホ27億であるのに対してアメブロは携帯158億、スマホ61億となっています。(この1年の間にミクシィの足跡機能廃止がありました)

2011年5月最新版】直近決算発表に基づくmixi、GREE、Mobage、Amebaの業績比較
【2012年5月】直近決算発表に基づくmixi、GREE、Mobage、Amebaの業績比較

ランチの写真を撮ったり、女子会を行ったり、趣味の活動をブログにあげたり。アメブロではこうしたユーザーを多くみかけますが、以前にはmixiでこうした活動を行っていたユーザーがアメブロへと移行してきているのかもしれません。

日本経済新聞のインタビューでmixi笠原社長は「身内でクローズドなプライペードなコミュニケーション」をサービスとして指向していることを掲げていましたが、アメブロのブログへのコメントやコミュニティーでのやりとりを見てみるとパブリックながら趣味などで繋がったかなり仲間意識の強い、身内感覚といえるコメントがやりとりされているようにみえます。

高い趣味性で形成されたコミュニティーはパブリックなコミュニケーションであっても、共通の言語と趣味を持つ人たちが多くやりとりをし合う一種の閉ざされたコミュニティーとみることもできます。

このようにFacebookだけでなく、mixiはそのメインのユーザー層において国内の競合に対しても優位性をなくしつつあるようにみえます。

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