今日はWikiversityの話であったり、今後のウィキペディアの運営と課題についてのディスカッションといったセッションに参加しました。
Wikiversityとは、Wikiを使ったオンライン学習のプロジェクト。
参加者がコラボレーションをしながら、教材を作っていくのようなイメージと言ったらいいかもしれません。
Wikiversity(日本語)
Wikiversity:About
例えば、学校の教材など各自バラバラで作成しているものを、Wikiを使って、コラボレーションしながら作ることができないか、といったことがあります。日本だと、高校までの教材はすでに既成のものがあるので、発展途上国のほうがニーズが高そうですね。100ドルPCとセットなら、教科書の作成・配布の必要がなくなります。(もちろん、この形でもコストがかかるものの、集合値による質の高く低コストな教材の作成、印刷・配布コストの削減、内容が日々更新されていく、というメリットがあり、特にマイナーな言語ほどその恩恵は大きいのではないかと思います)
また、大学の授業や、新しい分野での教材は、このプロセスによって出来上がる教材に、非常に有意義なものがでてきそうです。
そういった話を受けながら、参加者で、課題や可能性についてディスカッションを行いました。
その後は、ウィキペディアの今後についてのパネルディスカッション。
ウィキペディアが急激に成長していくことによって、運営も組織化されていく必要があるものの、一方で、そうなることがウィキペディアの当初の目的とずれていく部分もうまれたり。
コミュニティーが肥大化する中で、新たなルールが生まれてきたのですが、ルールが増えることで、それを伝える労力が増えたり、理解できないユーザーも増えてきたり。いろいろと試行錯誤があるみたいですね。
僕自身も
IAR:Ignore All Rules(ルールすべてを無視しなさい)
NPOV:Neurtral Point of view(中立的な視点)
といった、略語を今回はじめて知りました。
ルールすべてを無視しなさい、とは、ルールをすべて知らなくても、まずは自分の常識に照らしあわせて判断をし、その上で、誤りがあれば、後から訂正を行うということのようです。
ウィキペディアには確固としたルールはありませんとのこと。
良い編集で満足を得るためにも、項目の編集や移動は大胆に行ってください。
完璧さは要求されていません。また、台無しにすることについて心配しないでください。項目の過去の版は全部保存されているので、知らずにウィキペディアに
損害を与えてしまったり、取り返しのつかないほど内容を破壊してしまう、といった心配はありません。しかし、あなたが書いたことは何であっても編集履歴上
に後々まで残ることも忘れないでください。
様々な議論がある一方で、複雑さが増しているというのが、課題となってきており、急成長した組織全般が経験することの一つかもしれません。(Getting Realでも、コミュニケーションの複雑さは人数に対して、加算して増えるのではなく、累乗して増えていく、と書いてましたね。)
カンファレンス後、市内の古い建物で、パーティーへ。
みんな仲間という雰囲気で、とてもアットホームな雰囲気。
ということで、明日はとうとうウィキマニア2007の最終日。
Joi Itoさんの講演や、Jimmyさんの最後の締めのスピーチが楽しみです。
先日、お伝えしたJimmy Walesさんの講演ですが、メモを取るかわりにビデオをまわしていたので、あとで、ビデオを見返しながら、記事を書いてみたいと考えています。こちらもまた、後日。
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