今年度のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した「ツリー・オブ・ライフ」の試写会があったので参加してきました。
最初から本音の感想を書いてしまうと、僕はこの映画、「ダメ」でした(笑)。
親子のエピソードを断片的に挟みながら、地球誕生を彷彿とさせる壮大なシーンが流れるという構成。この大自然や宇宙の光景のシーンはナショナルジオグラフィックのカメラマンが世界中にとんで撮影を行ったそうなのですが、僕にはこれが「2001年宇宙の旅」の二番煎じのように感じてしまったんですよね。
アメリカでも賛否両論が極端にわかれている映画だそうです。
父親と息子の間の確執を描いているので、ここに共感を持てる人だったら、かなり感想が違うかもしれません。物語はブロットがしっかりと構成されているというよりは、エピソードを紡ぎ合わせたという感じで、ウォン・カーウァイの映画に近いかも。
カメラワークがとても面白くて、それこそウォン・カーウァイの映画ではないですが、独特の視点やカメラのフォローが楽しめたのが良かったところ。
これは他の映画にもないような感じで、登場人物以外の視点なのだけれど、他の人物の存在感をそれほど感じさせないもの。あえていてば、登場人物が自分の身体から離脱して、自分を客観的にみているような・・とでも言えばいいのでしょうか。距離感が不思議でいい意味でとても興味をひかれたカメラワークでした。
監督のテレンス・マリックの作品を観るのはこれが初めてだったのですが、この監督の作品として有名な「シン・レッド・ライン」を観たくなったのが収穫でした。
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